MSDS (Material Safety Data Sheet)、または、製品安全データシートは、化学物質や化学物質が含まれる原材料などを安全に取り扱うために必要な情報を記載したものです。化学品安全技術説明書或は化学品安全データ説明書とも訳されています。欧州ではSDS(Safety Data sheet)、アメリカ、カナダ、オーストラリアなどの諸国ではMSDSと称されています。国際的には国連の GHS や ISO1104-1 で標準化され、日本では JIS Z 7250 で標準化されています。
MSDSは化学品生産または販売する企業が関連法規の要求に基づき、取引先へ化学品特性に関する情報を提供する総合的な法律書類であり、化学品の物化性データ、爆発?燃焼性能、健康危険性、安全的な使用、保管、漏出時の措置、緊急措置及び関連する法律法規など16部分の内容が規範されています。現時点、国際化学物質安全性計画ICSC(International Programme on Chemical Safety)が作成している国際化学物質安全性カード「International Chemical safety Card (ICSC)」の内容がMSDSと類似しています。MSDSのように、ICSCは化学品に関わる健康や安全的な使用情報を記述しています。今まで、すでに1,600超の化学品ICSCがありました。英語以外、ICSCが他の13種類の言語に訳されています。しかし、、当局からICSCに対して化学品管理法規がなく、また、いくつかの警示性標準用語(R-Phrases)は通用できない国があるので、国際的に通用されているMSDSを代用することができません。
国際貿易におけるMSDSの役割
アメリカ、ヨーロッパなどの先進国では、環境と職業健康に関する法律が厳しく要求しています。化学品の国際貿易では、取引先は化学品を購入する前に、供給商のMSDSをよく要求しています。
供給商は法律要求に従い、取引先の国の法律法規に適合するMSDSを早急に提供するべき。アメリカ、カナダ及びヨーロッパでは、一部の大型と中型企業は、化学品供給商のMSDSをチェックする危険化学品管理、または職業健康及び環境科学管理部門を設立しています。供給商のMSDSがチェックに合格した場合、購買部門と次のビジネス相談段階に入る資格が取得できます。
高い品質のMSDSを作成する難点
法律法規に対応するレベル高いMSDSを作成する難点は:一.化学品の物化特性をテスト以外に、化学品の毒理学データの試験費用が高いである。混合物あるいは添加剤や副生成物が存在する場合、当該製品の毒理学特性に対して正しく評価することが難しいである。もし供給商から提供されたMSDSが間違いているか、有害な情報を意図的に隠されることより、使用事故や環境汚染などを起こした場合、使用者はMSDSの提供先に関連する法律責任を追及することとなりがちである。二.作成したMSDSは購入側の国や地域の危険品関連法律法規対応しすること。しかし国や州(例えば:アメリカ)によって、MSDSへの要求が違っています。また、一部のデータとインベントリもよく変更されているため(たとえば、ACGIHは年に一回接触阈値を発表している。NTPは二年ごとに新規発がん物質のリストを発表している。)、要求に適合するMSDSの作成はさらなる高いスキルが必要である。
現時点国内企業のMSDS SDS作成方法によるリスク
現在、国内では、多くの化学品生産企業は主に二種類の方法でMSDSを作成している:一つは海外の大手企業のウェッブサイトから類似品を探し、引用すること。もう一つは同じ製品のサンプルを海外から少量購入による入手したMSDSを自社のものへ改定すること(実は、製品を購入しなくても、一部の海外企業は製品のMSDSを提供することができます)。前者は二つの問題がある。一つ目は類似品の毒性データ(LD50)が幅広いちがっているおそれがあり、人体の健康や環境への影響も違っている。二つ目はネットから入手したMSDSは数年前発表されたものなら、相応しいデータや規定が既に更新されたおそれがある。後者は以上の二つの問題がないが、混合物の場合、海外で完全に同じ製品を生産する会社を探すことが困難ですし、たとえ見つけた場合、関連法律の条項が取引先の所在国の要求に対応することが懸念されている。
企業製品の輸出におけるMSDS SDSの役割
国際貿易の中では、MSDSの品質が会社の実力、イメージ及び管理レベルに関する重要な標識です。品質が高い化学製品に品質よいMSDSを添えたら、より多いビジネスチャンスを増加することができます。よって、国際レベルの専門家から作成した高い品質のMSDSを持つことが貿易成功の鍵の一つと考えられます。企業のイメージもアップさせ、いい宣伝にもなるほかに、費用もそれほど高くないです。
国の化工製品が順調に国際化学マーケティングに入り、製品の国際競争力をアップすることより、現時点国内に存在する輸出化学品の悪質な価格競争から、企業ブランドと製品規範化の良性競争への転化することを促進します。